メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

車内での携帯使用禁止の背景って?

携帯電話が、日常生活の中でのコミュニケーションツールとして、定着してから久しい。今では、仕事だけでなくさまざまな連絡や確認などの手段としてビジネスシーンだけでなく、不可欠な道具となっている。たまに、仕事の連絡手段として「携帯の番号は?」と…

法律で親子の絆は決められるのか

毎日新聞のオピニオンページ「闘論」は、タイムリーな話題について異なる立場の論客が激論を戦わせるコラムで、いつも面白く読んでいる。14日付のテーマは、離婚後妊娠を巡る300日規定だったが、あくまで法律上の建前に従う立場と、守られるべき子の権利と幸…

子供のために何かしなければ

教育再生会議のまとめた子育て指針である「親学」についてのメディアの評価は、総じて批判的なものが多い。今回提示された内容には「母乳で育児を」「父親もPTAに参加を」「親子でTVではなく演劇鑑賞を」といった事柄が盛り込まれており、これに対して27日付…

見てみぬふりも共犯では?

いじめへの対策として、いじめを知りながら見てみぬふりをすることもいけないこと、同罪とみなす、というような論理展開が学校の中で起こっているという。一定の抑止力にはなるのだろうが、果たして本当に知らなかったのか、あるいは現象として知ってはいた…

銀次のつぶやき「伝説のメロンバン編」

銀次という男がいる。筆者とは10年来の知り合いで、やくざではないのだが悪徳不動産屋の手伝いで地上げ屋まがいのことをしたり、ちょっと危ない稼業も引き受けるような中年男だ。外見はまったく普通のおじさん風。正体は不明といったほうが正解だろう。 銀次…

新聞記者の精神的支柱は怒り

22日付の毎日新聞コラム「記者の目」で、久しぶりに芯の通った記者の心情を見た思いがした。新聞記者特に社会部記者の精神的支柱は、真実へのあくなき探究心であることはもちろんだが、かねてから怒りにあるのではないかと思っている。怒りの対象は不正義で…

捏造はTVだけか?

フジTVの「発掘あるある大事典Ⅱ」データ捏造事件をきっかけに、さまざまな捏造番組の実態が浮き彫りになっているが、捏造体質はTVだけではないかもしれない。TVのあるある〜は、健康をテーマにしているだけに視聴者の関心も高く、なおさらデータを受けのいい…

韓国・盧 武鉉大統領の驚くべき不見識

このほど中国を議長国として開催された、北朝鮮の核保有問題を規制するための6カ国協議は、特に日本にとっては拉致問題=北朝鮮誘拐事件問題の解決を諮るための会議でもあり、その点では見るべき収穫はなかったといえる。その原因のひとつが、韓国の融和政…

知りたいことが見えない

昨日8日、関西TVが「発掘!あるある〜」のデータ捏造事件に関する報告書を総務省に提出したが、それによれば直接の原因は孫請け制作会社が裏づけを十分とらずに制作したことであるとしているようだ。またもというか「やっぱりね」といった感じで、下請けや…

記者の仕事は現場の空気を感じ取ること

朝日新聞新潟総局の写真記者が、読売新聞のウェブサイトから文章を盗用した。朝日の写真記者(写真部のことか?)が富山県の風物詩である「かんもち作り」について書いた記事だが、朝日の説明によれば、この記者が記事を書くようになったのは昨年4月からで…

何故か急増、食品回収広告の怪?

このところ連日のように食品回収の告知広告が目に付く。今日、何故か眼に留まって1週間分ほどのバックナンバーを繰ってみたら、社会面の終面にズラッと並んでいる。すべて見たわけでないが、ほぼ毎日掲載されていただろう。改めて眺めてみるとなんとも奇怪…

現象の背景に潜む意図を汲み上げよう

アジアの盟主を密かに狙っているかの国には、十分注意を払わなければならない。アジアの環境汚染を一手に引き受けたようなエネルギー消費状況や軍備増強など、目が離せないが、特に気を配るべきは巧みなプロパガンダだ。外交戦略の手段として効果的に生かす…

警察は100%完璧であってほしい

我々の平穏は、全国20万人以上の警察官によって護られている。彼らの99%以上が正義感に溢れ、人情に厚く真実を何よりも尊ぶ人々である。しかし、残念ながらそうではない人間がいるのも事実だ。そのごく一部の人間達によって冤罪事件が起こる。原因は、悪意…

日本文化に自信を持とう

ヘルシー志向や独特の高級感のせいもあってか、欧米で日本食がブームとなって久しい。特にアメリカでは、日本からの進出だけでなく、現地資本による和食レストランもずいぶんと増えているらしい。こうした事情を背景に、14日付けの読売新聞に面白いニューヨ…

不祥事対応で何も学ばない企業

またしても有名企業の不祥事、というより不祥事隠しだ。不祥事を起こしたことはもちろん問題なのではあるが、それ以上にその不祥事を隠そうとすること、つまらない言い訳を連ねることの重大さを、いまだに経営陣は理解していない。洋菓子の名門不二家が、消…

世界では通用しない中国の文化感覚

今週発売の週刊アスキーで面白い記事を発見した。中国ではコピーデザインが当たり前で、著作権侵害などという概念自体がないのではないか、とはよく指摘されることである。しかし、こんな意外なところにまで盗用がまかり通るとは、何をかいわんや。中国はデ…

子供たちに肌で触れることを知って欲しい

年明け早々になんとも凄惨な殺人事件が発生した。一見仲のよさそうな裕福な家庭を舞台にした兄弟殺し。きっかけは、妹の「頑張らないないと夢も見られないよ」とのどうという事もない一言だったという。その一言で、ひとつ年上の兄は妹を殺害しただけでなく…

子供に必要なものは?

07年初めの毎日新聞の特集記事をウェブで読んだ。「子どもの空間」と題したその記事は、学校はいらない、先生は母と祖母と曾祖母なのだという。岐阜県在住の小学校2年生のその女の子は学校には行っていない。母親が算数や国語を教え、祖母がそろばんと畑仕…

またも振られた「建前という正義の旗」

21日に政府税制調査会の本間正明会長が辞任した。官僚体制から官邸主導型の政治を目指す安倍内閣の目玉ともいえる本間氏は、着任早々から官舎に愛人と同居し、これがけしからんというのが簡単に言えば辞任の引き金だ。釈明の記者会見など何かと悶着があって…

広がる図書館の荒廃

公共の財産であるはずの図書館の蔵書を傷める行為が、後を絶たないという。12日付けの読売新聞夕刊によると、特に多いのは「切り抜き」と「線引き」である。一般図書では、さすがに切り取りや破り取りは少ないのだが、線引きはなくならないようだ。何と300ペ…

目標があれば生きて行ける

日本、米国、韓国、台湾の代表チームが参加した、第1回世界身体障害者野球大会が今月4〜5日の2日間、神戸市のスカイマークスタジアムで開かれた。筆者は、6日(月)放送のTV朝日「報道ステーション」のスポーツ特集で知った。大会では、参加4カ国が総…

いじめが自殺につながる日本の土壌

いじめからの自殺、卒業履修単位不足、学校によるいじめ隠し、さらには教師自身によるいじめへの加担など、今日本の教育現場が大混乱といってもいいほどの惨状を呈している。その中で、浮き彫りにされているのが、何故いじめが自殺の原因になってしまうのか…

いじめを巡る真実の光と影

このところ小学校や中学校で、いじめを原因とする子供達の自殺が相次いでいる。何故それほどまでに些細なことで自殺なんかするのだろうと、痛ましさとともになんともいえずやりきれない気持ちに襲われる。もう少し考えるなり誰かに相談するなりして踏みとど…

取材源秘匿を巡る司法判断について

米国の健康食品会社が米政府に損害賠償を求めた訴訟の嘱託尋問に際し、読売新聞の記者が取材源を秘匿した、としてその可否を問う裁判の判決が17日、最高裁で下された。食品会社側の特別抗告を棄却する、との判決で、これにより記者の証言拒否を認めた先の東…

<データ・円谷選手の遺書>

オリンピック東京大会のマラソンの銅メダリスト、円谷幸吉選手はメキシコ大会を前にした1968年1月9日、27歳の若さで勤務先の東京・練馬の自衛隊体育学校宿舎でカミソリ自殺した。素朴な言葉で親族への感謝の気持ちを書き連ねた遺書は、飾り気がないだ…

スポーツ清新

今年の夏の甲子園の決勝戦で、久しぶりに高校野球の醍醐味を満喫した。涼しい表情で力投する早実の斉藤投手はスマートで礼儀正しく、若者らしい色香に惹かれるものがあった。対照的に駒大苫小牧の田中投手は闘志あふれる豪腕を振るったが、プレーの合間に見…

『Nipponチャチャチャ』

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。 73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを…

 シュレッダー事故の語られない裏側

先のパロマ製湯沸し器の死亡事故に続く、家庭用シュレッダーで幼子が指を切断するという事故では、「またもやメーカーの責任か?」といった論調の報道ばかりが目に付く。しかし、湯沸かし器事故と今回のシュレッダー事故は同じ土俵で論じてもいいものだろう…

<データ・夏休みと宿題>

学制施行2年前の1870(明治3)年、東大の前身、大学南校が7月21日から1カ月間を休みにしたのが夏休みの始まり。「維新前は盆休みだってせいぜい5、6日だったのに」という批判も出たというが、学制がしかれると、義務教育にも取り入れられた。期間…

宿題の宿痾と宿業

古稀を迎えた従姉と久しぶりに会ったら、「夏が来ると、あなたに宿題をやらされたことを思い出す」と冗談半分で古傷を持ち出した。確かに小学生の頃は夏休みとなれば叔父の家に遊びに行き、従姉たちに宿題を手伝って、というより肩代わりしてもらった。工作…