メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

データコラム「Nipponチャチャチャ」

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。 73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを…

ジダン頭突き事件に見る建前という嘘

1ヶ月に及んだワールドカップの最後を飾るゲームで注目を浴びたのは、イタリアの勝利以上にジダンの頭突き&退場事件であった、。しかも彼がMVPを獲得したことで、なおさら事態は注目の度合いを強めている。被害者となったマテラッツィを擁するイタリアでは…

 知らぬは地獄

江戸川の水で産湯を浸かったフーテンの寅さんではないが、多摩川で泳ぎを覚えた、と言うと、いかにも江戸っ子らしく響くだろうか。それとも年寄りだと思われるだけか。 小学生の頃、多摩川へは自転車で小一時間もあれば行けたのでよく出かけた。さすがに丸子…

ジャーナリスト。1949年生まれ。 73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを踏まえて ちょっと薀蓄も含めてお…

データコラム「Nipponチャチャチャ」

シンドラー社の記者会見に関する広報的見地からの考察

6月3日に発生した都営団地でのシンドラー社(Schindler Elevator)製エレベータの事故については、事故直後からの同社日本支社の対応が、設置場所についてのリストを「個人情報保護」を理由に拒否するなど問題視されていた。事故後何度か開かれた記者会見や…

<データ・子供の遊びの戦後史>

1952(昭和27) ▽「風船ガム」流行。電動おもちゃのセダン型自動車や上飛び飛行機が登場。 1954(昭和29) ▽貸本店急増。貸本漫画ブームの引き金に。 1955(昭和30)7月 ▽開場した東京の後楽園ゆうえんちにジェットコースターが登場。 1956(昭和31) ▽ホッ…

禁じられない遊び

オーストラリアから伝わった「フラフープ」が爆発的に流行したのは、小学三年の秋だった。プラスチック製チューブを丸めて輪にしたシンプルな玩具で、名前の由来通りフラダンスのように腰を前後左右に振って、落ちないようにしながら体の周りを回して遊ぶ。…

『Nipponチャチャチャ』

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを踏…

痴漢は犯罪行為です

痴漢は犯罪です、とのポスターが鉄道など公共の交通機関の周辺で目に付く。もちろん痴漢行為は単に迷惑などではなく立派な犯罪なのだが、方やでは見に覚えのない冤罪も増えているという。日刊ゲンダイがサラリーマン向けに突発事故への対処法を「サラリーマ…

教育基本法改正を巡る与野党の言葉遊び

26日の読売新聞の社説に、「教育基本法改正」を巡る政府案と民主党案とを対比した論評が掲載された。この問題については政府自民党に公明党を加え、それに民主党の改正案が錯綜して右だ左だとの論争が喧しい。争点は「愛国心」らしいのだが、それぞれの主張…

日刊ゲンダイのあまりに大胆な予測記事

秋田県能代市で小1の男子が絞殺された事件を巡って、20日付(19日発行)の日刊ゲンダイが秋田県警大失態か?と報じている。駅売店の売り込み広告では、先の女児水死事故が事件であったのに見逃したかのような断定表現で、思わずびっくりした。確かに先の女児…

場当たり主義の弱腰外務省

3月末の読売新聞が「在上海日本総領事館の電信官の自殺事件」を巡って、遺書を公開したが、その続報である。中国諜報機関からの圧力が自殺の原因となったにもかかわらず、相変わらず中国当局は無関係を表明している。ところがこの厚顔な中国側の発言の論拠…

無視できない隣国の環境汚染

環境汚染は、基本的には国内問題であり他国がとやかく言えない面がある。しかしその範囲が極めて広範で、ましてや該当する国自体に対策を講じようとする意識が希薄、あるいは手段を持ち得ない場合は、立派な国際問題だ。アジアの大国、中国は方やでは地球規…

無策に過ぎた竹島問題

竹島の領有権を巡る日韓の緊張は、ここしばらくは解けることはなさそうな気配だ。韓国政府が、4日付で竹島の管理のために今後5年間で41億円を新たに投入すると発表したのだ。すでに竹島には韓国の灯台や宿泊施設、警備のための常駐人員が配置されている。そ…

<データ・小中学校数と児童・生徒数>

小学校は明治初期にすでに全国で2万8000校を数えていたほどで、今日まで人口の変動ほどには変化していない。明治政府は学制施行後、津々浦々に懸命に尋常小学校を建設して義務教育の徹底を図り、近代国家の礎を築いたということなのだろう。 戦後はベビ…

はじまりは給食

冷たい雨が降る、うっとうしい日だった。古びた木造校舎の教室には生温くすえた空気がよどみ、水蒸気がびっしりと窓ガラスを覆っていた。先に登校した何人かが、片隅を指差してキャーキャー騒いでいるので、何事かと覗いてみると、床板の上で太くて大きなと…

『Nipponチャチャチャ』

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを踏…

性の問題も政争の道具なのか?

同性愛者同士の結婚が一部の州とはいえ認められるなど、新しい性の倫理観が浸透しつつあるアメリカでは、本来の倫理的な観点から抜け出して政争の道具として利用される場面があるようだ。3月発行のニューズウィーク日本版のコラムで、マサチューセッツ州で…

少年犯罪は親が作る

12日(水)、栃木県・宇都宮地方裁判所で、「栃木リンチ殺人事件」の民事訴訟についての判決が下った。1999年12月に2ヶ月もの間、監禁され連れ回され、友人や家族に700万円以上の借金を無理やりさせられた挙句、残酷なリンチの果てに殺害された青年の父親が…

誇るべき初恋

約十年ぶりの中学のクラス会で、話題はT君のことでもちきりだった。 彼は小、中学を通しての同級生で、世辞にも優等生だったとは言いがたい。とりたててスポーツマンというわけでもない。ただ明るくて愛嬌があったから、いつもクラスの人気者だった。だが、…

データコラム「Nipponチャチャチャ」

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。 73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを…

外務省は何をなすべきか

今日から4月で春到来。まさに桜も満開だが、昨日は、あらゆるメディア上で春の嵐が吹き荒れた感がある。永田議員の偽メール事件でとうとう民主党の前原代表が辞任を表明、永田議員当人も議員辞職願いを提出した。一方自民党では、旧橋本派のヤミ献金事件で…

迷惑と子供の安全との狭間に見えるもの

通勤時間帯の電車にベビーカーで乗り込んだ子連れの母親を見ての投書が、波紋を呼んでいるそうだ。発端は、2月24日付の読売新聞に載ったベビーカーの扱いに関するOLの投書。通勤途上、女児のベビーカーが乗客の間でもみくちゃになっている様子を見て、「子供…

動物愛護者は、フィールドワークをしているのか?

「机上の空論」という言い方に対する対極のイメージは「フィールドワーク」であろうか。実体験に基づいた論理の展開には臨場感と説得力を感じるのだが、体験もしないでの理想論は時に空しいし、体験を持っている人間からすると腹立たしい思いに駆られること…

TVジャーナリストの迂闊な発言

TBSテレビの昼の報道番組「きょう発プラス!」で、14日(火)OAした話題のひとつに10年前の落雷事件を巡る最高裁判決があった。この判決についての同番組の常連コメンテーター大谷昭宏氏のコメントは、いかにも役人的な発想でこのところTVを中心に売れている…

永田メール問題は分からないことだらけ

民主党・永田議員の「ホリエモン偽メール事件」が曖昧なままいつもの灰色の決着となりそうだ。私はこの事件が国会に登場した初めからメールの信憑性に疑問符をつけていたのだが、その根拠は紙に印刷あるいはそのコピーでしか確認できなかった点にある。それ…

<データ・広がった狭き門:◎大学・短大への進学率>

--年------ 計 ------ 男 ------ 女 1955 --- 10.1 --- 15.0 ----5.0 1960 --- 10.3 --- 14.9 ----5.5 1965 --- 17.0 --- 22.4 ---11.3 1970 --- 23.6 --- 29.2 ---17.7 1975 --- 37.8 --- 43.0 ---32.4 1980 --- 37.4 --- 41.3 ---33.3 1985 --- 37.6 --- 4…

当て馬世代

落語家の三遊亭小遊三が郷里の山梨を題材にした新作落語の中で、高校時代に東京オリンピックの聖火ランナーを務めた経験を披露し、「大会が成功したのは私のおかげ」と笑わせていた。自分がきちんと聖火をリレーしていなければオリンピックは開けなかった、…

『Nipponチャチャチャ』

データコラム「Nipponチャチャチャ」 [執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や…