メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

2007-01-01から1年間の記事一覧

ネットは残されたジャーナリズムになり得るか

先週の政局は、民主党の小沢党首の辞任記者会見から一転して、続投の訂正会見とめまぐるしい展開を見せた。この件をきっかけに、改めて日本のマスメディアのわけても新聞とその系列であるTVが、言葉のかけらを拾って、そこから真実に迫ろうとするジャーナリ…

児童相談所は本気で子供をDVから守って欲しい

子供虐待のニュースが後を絶たない。子供を守る最前線にいるはずの児童相談所が、なぜか及び腰で、虐待の事実を掴んでいながら悲劇を未然に防げないのがとても残念だ。6日付の朝日新聞家庭面の記事によれば、今年1月、岡山県倉敷市で4歳の子供の喉に七味…

弁護士が守るのは真実ではないのか?

山口県光市の母子殺害事件における、異常な20人以上もの弁護団の異常な論旨展開など、このところ弁護士が法廷で果たすべき役割は何だろう、と考えさせることが多い。法律の番人、弱者・正義の味方とのイメージがどうも持てないのだ。昨年8月、酒酔い運転…

相変わらずなくならないバカな親達

新聞の投書欄は、世相を垣間見るよすがになって面白いと以前に書いたことがあるが、6日付の讀賣新聞からひとつ拾ってみた。交通機関や公共の場所での子供の振る舞いに眉をひそめることがあるが、多くの場合いっしょにいる親がきちんと注意していない。そこ…

法務大臣のセンスに問題あり

例によって閣僚の問題発言だ。今回は鳩山法務大臣。先ごろの「死刑を自動化できたらいいな」発言に続いて、「友達の友達がアルカイダ」発言で物議をかもしている。しかも発言の場所が外国特派員協会だったから、あっと言う間にニュースが世界中を駆け巡って…

ネット上の危険から子供を守るには

出会い系サイトに加えて、最近ではブログやモバゲーサイトなどをきっかけに子供が犯罪に巻き込まれる例が急増している。28日付の朝日新聞横浜版によれば、出会い系サイトをきっかけとする事件の検挙件数は02年の98件に対して、06年は248件と2.5倍になった。…

講談社はコマーシャリズムを優先した?

数日前、横浜の大手書店で草薙厚子氏の記した「僕はパパを殺すことに決めた」を探したが、売り切れというより、もう売り場には出ないのだという。販売員によれば、今後も入荷の予定はなく実質的な絶版となるらしい。それを聞いて思わず「講談社も情けないな…

キレる中年に意義あり

朝日新聞の記事から、さらにTVでも取り上げられたが、「キレる中年」がこの10年で急増しているのだそうだ。キレるのは、若者の専売特許の感があったが、分別盛りの中高年である50〜60代にキレる現象が目立っているらしい。確かに電車や駅、あるいはデパート…

やっぱり怪しかった守屋さん

人を見かけで判断するのはいいことではないが、この人物に限っては当たっていたようだ。この8月に退任した元防衛省次官の守屋武昌氏だ。慇懃無礼な雰囲気を漂わせ、前任の久間防衛大臣の不祥事の後を受けて就任した小池大臣との確執では、したたかな印象を…

犯罪者を庇うリーダは小人では?

先に自治体の年金保険料横領問題を巡り、舛添厚労相が該当する自治体の首長を『小人の戯れ言』と表現したことに関して、今朝の社会面で不適切な表現だったとして撤回する旨のコメントを報じていた。ちょっと残念だった。確かに過激な発言ではある。しかし間…

またもやマスコミのマッチポンプ

メディア、特にTVのマッチポンプ体質は、ホリエモンのライブドア事件を待つまでもなく昔から指摘されてきたことだ。そしてまたもやの事件が起こった。先週木曜日、11日のWBC世界フライ級タイトルマッチで、チャンピオン内藤大助選手に挑戦した亀田3兄弟…

悪徳○○と表現される職業

TVドラマや映画で悪徳○○と枕詞つきで表現される職業には、本来は正義の味方であるはずの職業が多い。例えばサラリーマンや職人にはこの形容詞はつかないだろう。曰く、悪徳政治家であり、悪徳教師、悪徳弁護士、悪徳医師、悪徳坊主etc...普通の職業以上に…

席を譲られた時の動揺

朝日新聞の読者投書欄から、交通機関の中で席の譲りあいに関するちょっと気になる話。投稿主の女性が、あるとき電車の中で前に立っていた若い女性席を譲ろうとした。なぜ若い女性に対して、と思うが件の席を譲った女性は前に立った女性がとてもゆったりとし…

村意識から抜け出せない自治体の首長

次回の統一地方選で、間違いなく落選候補だろうと思しき自治体の首長の名前が、朝日新聞に載っていた。宮城県大崎市の伊藤康志市長と村井嘉浩宮城県知事、さらに大阪府池田市の倉田薫市長だ。何故か? 年金保険料の着服問題で、社保庁が自治体に代わって不正…

表層的な報道に疑問

報道で大切なのは、関係者の発言を含めた出来事など事象を正確にありのままに伝えることもさりながら、実はもっと大事なことはその裏に潜む真実や背景に迫ることである、とこれまでにも何度か述べてきた。誰それさんがこう言いました、こんなことが起きまし…

曖昧な表現の裏から真実を抉り出せ

政治家と金の問題に揺れた阿部政権から福田政権へと変わっても、相変わらずゴシップの種は尽きないようだ。自民党政府を追い詰める役割を担うはずの民主党の最高顧問、平成の黄門様といわれた渡部恒三氏に事務所運営についての不祥事が持ち上がった。今朝の…

過敏反応はいかがなものか

このところ個人情報保護法に関する自治体の過剰反応の話題が取り沙汰されている。学校でも連絡網を設けないので保護者がお互いに連絡できずに困っているなどが、話題になっている。確かにプライバシーは大事だし、いたずらに個人情報が流出する事態は避けな…

母親は強し

毎日新聞の「ひと」欄で紹介されていたある女性の記事を見て、だいぶ昔のことだが電車の中かホームのベンチで見た微笑ましく美しい光景を思い出した。若い母親が赤ちゃんにおっぱいをあげているところだった。公共の場所で若い女性が乳房をむき出しにしてい…

メディアはもっと原発の安全追求を

04年に続いてまたしても新潟地方で大きな地震があった。各地の被害も詳しい情報が発表されるに従って、次第に増加しているようだ。今回の地震では、東京電力の柏崎刈羽原発で火災が発生したが、変圧器から黒煙が吹き上がる様子をTVで見て不安を感じた人も…

匿名性とプライバシー保護の過剰

このところ役所や学校で、本来必要な保護対象者の個別情報や連絡網のための生徒の情報が個人情報保護を盾にして入手できない状況が続いている。こうした状況に対応して個人情報保護法の改正も検討されているとの記事が数日前の新聞紙面でも報道された。社会…

車内での携帯使用禁止の背景って?

携帯電話が、日常生活の中でのコミュニケーションツールとして、定着してから久しい。今では、仕事だけでなくさまざまな連絡や確認などの手段としてビジネスシーンだけでなく、不可欠な道具となっている。たまに、仕事の連絡手段として「携帯の番号は?」と…

法律で親子の絆は決められるのか

毎日新聞のオピニオンページ「闘論」は、タイムリーな話題について異なる立場の論客が激論を戦わせるコラムで、いつも面白く読んでいる。14日付のテーマは、離婚後妊娠を巡る300日規定だったが、あくまで法律上の建前に従う立場と、守られるべき子の権利と幸…

子供のために何かしなければ

教育再生会議のまとめた子育て指針である「親学」についてのメディアの評価は、総じて批判的なものが多い。今回提示された内容には「母乳で育児を」「父親もPTAに参加を」「親子でTVではなく演劇鑑賞を」といった事柄が盛り込まれており、これに対して27日付…

見てみぬふりも共犯では?

いじめへの対策として、いじめを知りながら見てみぬふりをすることもいけないこと、同罪とみなす、というような論理展開が学校の中で起こっているという。一定の抑止力にはなるのだろうが、果たして本当に知らなかったのか、あるいは現象として知ってはいた…

銀次のつぶやき「伝説のメロンバン編」

銀次という男がいる。筆者とは10年来の知り合いで、やくざではないのだが悪徳不動産屋の手伝いで地上げ屋まがいのことをしたり、ちょっと危ない稼業も引き受けるような中年男だ。外見はまったく普通のおじさん風。正体は不明といったほうが正解だろう。 銀次…

新聞記者の精神的支柱は怒り

22日付の毎日新聞コラム「記者の目」で、久しぶりに芯の通った記者の心情を見た思いがした。新聞記者特に社会部記者の精神的支柱は、真実へのあくなき探究心であることはもちろんだが、かねてから怒りにあるのではないかと思っている。怒りの対象は不正義で…

捏造はTVだけか?

フジTVの「発掘あるある大事典Ⅱ」データ捏造事件をきっかけに、さまざまな捏造番組の実態が浮き彫りになっているが、捏造体質はTVだけではないかもしれない。TVのあるある〜は、健康をテーマにしているだけに視聴者の関心も高く、なおさらデータを受けのいい…

韓国・盧 武鉉大統領の驚くべき不見識

このほど中国を議長国として開催された、北朝鮮の核保有問題を規制するための6カ国協議は、特に日本にとっては拉致問題=北朝鮮誘拐事件問題の解決を諮るための会議でもあり、その点では見るべき収穫はなかったといえる。その原因のひとつが、韓国の融和政…

知りたいことが見えない

昨日8日、関西TVが「発掘!あるある〜」のデータ捏造事件に関する報告書を総務省に提出したが、それによれば直接の原因は孫請け制作会社が裏づけを十分とらずに制作したことであるとしているようだ。またもというか「やっぱりね」といった感じで、下請けや…

記者の仕事は現場の空気を感じ取ること

朝日新聞新潟総局の写真記者が、読売新聞のウェブサイトから文章を盗用した。朝日の写真記者(写真部のことか?)が富山県の風物詩である「かんもち作り」について書いた記事だが、朝日の説明によれば、この記者が記事を書くようになったのは昨年4月からで…