メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

お粗末な日本の防衛ライン

2週間ほど前、中国の原潜が引き起こした領海侵犯事件は、事件発生6日後に中国側から「技術的な原因で誤って領海に入った」とのコメントが遺憾の意とともに表明されたことで、幕引きとなった。しかし事件の発端から決着までの経過を巡っては、あまりに悠長…

ローマ字表記にも垣間見える役所のやる気のなさ

以前に人名漢字についての役所の判断のいい加減さを述べたが、実は漢字だけではないようだ。今日の読売新聞の投書欄「気流」にローマ字の人名表記についての疑問が紹介されていた。パスポートの氏名はヘボン式で統一されているのだが、これには「ユー」のよ…

なぜ「曖昧表現」なんだろう?

昨日のTVニューで、女子中学生が援助交際を仲介した友達に対し、自分たちを利用して一人儲けているのが気に食わぬと、仲間と計らってリンチするという事件を報じていた。今やこの種の事件が珍しくもなくなった東京ではあるが、事件の内容というよりむしろア…

新潟中越地震に見る天皇ご夫婦の慰問報道

先日、天皇皇后ご夫妻が新潟中越地震の被災地を慰問され、TV各局、新聞などで報道された。特にTV報道や新聞のグラフでは、慰問を受けた地元の人々の表情が活写されて興味深い。どの顔も通常の報道では見られないほどにこやかな笑顔に溢れ、意外なほどだった…

真相は何処に?

インドネシア、スラウェシ島の北部にあるブイヤット湾に面したブイヤット・パンテという小さな漁村で、いま村民約300人の7割が腫瘍や発疹、頭痛などの「謎の病気」に襲われている。世界保健機構=WHOの委託を受けて、日本の国立水俣病総合研究センターが村…

矛盾を感じさせない細やかさと論理を

社説と1面コラムとは、ともに新聞における最も重要な顔である。コラムは時にユーモアや風刺あるいは幾分の感傷をもって書かれることもあり、それが執筆者の個性にもなっている。対して社説は、その新聞の拠って立つ根幹を示すものだ。だからこそ同じ事件や社…

親の気持ちを汲んであげたい

少し前に何かと物議をかもした「人名漢字」に関する法制審議会の答申だが、どうも行政に携わる人たちには、社会一般の素朴な常識が欠落しているらしい。これは先にマスコミでも散々報道された新しい人名漢字の一覧を見れば明らか。「膿、骸、糞、屍、娼、尻…

データ・刑法犯の推移と悪化する治安

<年度>--<認知件数>--<発生率>--<検挙件数>--<検挙率> 1946 ----- 1384222 ---- 1.827%--- 800431 ------ 57.8% 1955 ----- 1435652 ---- 1.608 ----- 968626 ------ 67.5 1965 ----- 1343625 ---- 1.367 ----- 812996 ------ 60.5 1975 ----- 123…

体感治安の正体

小学生の頃、母の帰りが遅くなると、最寄りの私鉄駅までよく迎えに行った。駅とは徒歩で5分ほどの距離で、近隣で犯罪が多発していたわけでもないが、夜道は物騒だ、と祖母から迎えに行くように言われたものだった。 暗くなって間もないと、道々街灯のスイッ…

データコラム「Nipponチャチャチャ」

[執筆:三木 賢治(みき けんじ)]ジャーナリスト。1949年生まれ。 73年、毎日新聞入社。社会部で事件取材の経験が長く、社会部デスク、編集委員、「サンデー毎日」編集長などを経て、現在は論説委員。◎日本の文化や習慣をテーマに、いろいろなデータを…