メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

犯罪者を庇うリーダは小人では?

 先に自治体の年金保険料横領問題を巡り、舛添厚労相が該当する自治体の首長を『小人の戯れ言』と表現したことに関して、今朝の社会面で不適切な表現だったとして撤回する旨のコメントを報じていた。ちょっと残念だった。確かに過激な発言ではある。しかし間違ってはいない。公金横領はれっきとした犯罪であり、それを告発せず実名を公表しないで庇うのは言ってみれば犯罪の片棒を担ぐ行為で、まさに小人のなす業であろう。それをそのまま素直に表現したのだから、責められるべきは隠した自治体であり、その代表者である首長である。年金保険料の健全な運用については、厚生労働省が最終責任をとるべき立場にあるわけで、その実務である保健料徴収と管理という実務を担当する自治体に不正があれば、当然追求しなければならない。不正を見逃そうとする首長に対しては、断固たる態度を示さなければ監督官庁としての矜持が保てない。だから舛添大臣の発言は当然なのである。犯罪者の片棒を担ごうとする首長に何の遠慮が必要であろうか。その辺をメディアも理解しているのだろうか、扱いはこれまでの安倍内閣時代の閣僚失言に比べればかなり小さなもので、ちょっとほっとした感じではある。
 舛添氏はかなり意地っ張りなところがあるとかねてから思っていたが、今朝の記事中でも「本質的なことではないので、不愉快に思ったのなら撤回する。もっと本質的なことをやらなければ」と述べており、表現自体は撤回しながらもその裏側に本音をちゃんと覗かせている。つまり大事なこと、健全運用と犯罪者をしっかり告発、公表することをやろうよ、と言っているのだ。彼には今後C型肝炎問題も浮上しており、しっかりと本質をふまえて本音で厚生労働行政をリードして欲しいものだ。