メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

<データ・夏休みと宿題>

 学制施行2年前の1870(明治3)年、東大の前身、大学南校が7月21日から1カ月間を休みにしたのが夏休みの始まり。「維新前は盆休みだってせいぜい5、6日だったのに」という批判も出たというが、学制がしかれると、義務教育にも取り入れられた。期間は15日から60日まで変遷し、東京などでは1901年から40日間で定着している。もっとも戦時色が強まった1939年には、文部省が夏休みは休業という観念を捨てて心身鍛錬の期間とするように全国に通達を出している。これを受けて夏休みの名称を廃止した県も出たという。その意味では夏休みは平和の象徴かもしれない。
 「夏休み宿題帳」は明治末に早くも登場した。1908年版の小学4年用には「児童の脳髄の過用も放任もまずい」といった編集趣旨が書かれている。長い休みをどう過ごさせるか、当時の大人も腐心していたようだ。