メディアの隙間から

10数年にわたるPRマン時代の感性をベースに、メディアに日々接する中で感じた??を徒然なるままにつぶやく。2020年末に本当に久しぶりに再開

信じがたい凶悪犯罪が身近で起きる怖さ

 このところ、犯罪検挙率の低下がマスコミでもしきりに取り上げられ、平和が自慢だった日本での生活が身近なところでも脅かされている。犯罪が増えているとはいえ、それは多くの人々にとって新聞で読んだりTVで見たりする、どこか他所の出来事であった。しかし、いざ凶悪な殺人事件が身近で発生し、しかも数ヶ月経過してもいまだに何の手掛かりも得られていない、となると「平和が脅かされている」との実感が身に沁みる。

 今年の8月、横浜市神奈川区三ツ沢中町の国道1号線で発生したスクーターによる強盗致死事件の犯人がいまだに検挙されていない。付近には地下鉄の駅やコンビニ、牛丼の吉野家もあり、人通りは少なくない。しかも犯行時刻は、午後7時5分というから8月ならまだ明るさも残っていた頃だ。周辺にはだいぶ以前から警察の情報を求める看板も設置されているが、それにしては一向に情報は集まっていない様子だ。このほど、市内版紙面に新たに犯人の似顔絵ではないが、犯行の際の服装やスクーターの絵が公開された。目撃者の証言を基に作成されたというのだが、それにしてはもう少し具体的な情報がないものか。

 内容を列記してみると・・・
■犯人は10代後半〜20代前半の若い男
■スクーター型のバイク(要はスクーター)
■やせ型で身長は1m75cm前後(これは少し範囲を広げて考えたほうがいい)
■銀色のヘルメット着用 黒のシャツに黒の半ズボン
 ⇒これもイメージを限定せず、同じような服装で
  黒や紺の甚平などもありだろう。

 もうひとつ手掛かりになりそうなものに犯行の状況がある。現場は上下2車線ずつの広い国道でしかも歩道の幅も3m程度はある広い道。東京方面への上り車線の側の歩道上で、被害者の女性は東京方面とは逆の方向に歩いていた。後ろから歩道上を走ってきた犯人は追い抜きざまに女性のバッグをひったくってそのまま逃走。そのときに女性は昏倒して病院に運ばれたが、後に死亡した。さて犯人の逃走経路である。現場が反対側の歩道なら、犯行後にそのまま車道に逃げて同じ方向つまり東京方面に走っていけばよい。
 しかし逆であった。そこで犯人は少なくともしばらくは歩道上を走っていったとしてもそれほどスピードを上げて長い距離を走れないはず。それは人通りもそこそこあって、吉野家も近い現場であることを考えれば、当然の心理として予測される。その結果、少し走ったところで車道に出て、東京方面に向きを変えて走り去ったのではないか。歩道上に横たわる被害者を横目にしてだ。

 もうひとつ考えられるのは、犯行後そのまま上り車線と平行して逆の方向に歩道上を走り、少し先にある路地に逃げ込んだとの見方だ。路地には当然右折して入る。これだと周辺の地理に通じていないと取りにくい行動のように思える。いずれにせよ、犯人は犯行の少し前から現場近くの、それも東京寄りの場所で獲物を探してスクーターを停めていたのではないか。
 この記事をお読みの中で、現場近くに住んでいる人あるいは住んでいるのを知っている人がいたら、もう一度8月13日(金)の夜のことを思い出してほしい。

 何か思い出すことがあったら連絡先は、045−441−0110(神奈川署)。
参考に神奈川県警の本件サイトのURLを記しておく。
http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesc1030.htm